産業の基盤を支える重要な分野
- 教員

大学院工学研究院 材料科学部門
機能材料学研究室・准教授
経歴
2009年3月 応用マテリアル工学コース卒業
2011年3月 大学院工学院材料科学専攻修士課程修了
2014年3月 大学院工学院材料科学専攻博士課程修了
博士(工学)
専門研究の紹介
先進原子炉や核融合炉で使用される構造材料の研究を行っています。これらの材料は、核融合反応や核分裂反応で生じる中性子線によって原子が格子位置からはじき出され、結果として材料特性が劣化します。中性子照射を模擬した照射試験や電子顕微鏡等を用いた解析を通じ、その劣化メカニズムを明らかにし、その知見をもとに耐照射性に優れた新材料の創出を目指しています。
応用マテリアル工学コースの魅力
多様な選択肢ときめ細かな指導
- 物理系と化学系の研究室が共存している点
物理が得意な人にも、化学が得意な人にも適したコースであり、専門の志向に応じた選択が可能です。4年生の研究室配属にあたって、多様な選択肢を有します。 - 40名の少人数教育であること
きめ細かな指導を受けられます。また、2〜3年次の専門科目を同じメンバーで学ぶので、互いに顔を知った環境で切磋琢磨でき、協働的な雰囲気になる場合が多いです。

機能材料学研究室の「ここがスゴイ!」
当研究室に限った話ではありませんが、最新鋭の実験装置を自分の手で操作して実験を行います。例えば、超高圧電子顕微鏡や収差補正走査透過型電子顕微鏡など、大型で高性能(かつ高価)な装置群が整備されており、トレーニングを経て学生自らが使用できるようになります。最先端の装置を活用して、いかに良い実験をするか、そこが腕の見せ所です。

担当授業の紹介
3年生の「材料工学実験I」「材料工学実験II」では、材料科学の基礎的な実験に1年間かけて取り組みます。約8つの実験科目を通じて、装置の操作方法やデータの解析方法を学びます。これらの実験は、本コースの必修専門科目で得た基礎知識を実践で活用する場でもあります。各実験の成果はプレゼンテーションとしてまとめるため、装置の操作技術だけでなく、表現力や考察力の向上にもつながります。
進路を考え中の皆さんへのメッセージ
大学で学びたいことが決まっている人は、それに向かってどんどん突き進んでください。歩みを緩めたり、遠慮したりすることはありません。
まだ決まっていない人は、ぜひ積極的に見学を。各専門分野に触れることは判断材料となるだけでなく、魅力的な人との出会いや予想外の発見にもつながります。そうした出会いは、行動を起こした人だけに訪れます。
材料科学は、我が国の産業の基盤を支える重要な分野であり、進路の有力な選択肢となるでしょう。